Interview 02

看護の本質は「寄り添う」こと
患者さんとの関わりから自分自身が
成長していけるのが精神科です。

D.Cさん

精神科認定看護師 2008年入社
精神科急性期治療病棟 看護主任

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精神科認定看護師としての
仕事の内容を教えてください

精神科認定看護師として、病棟で質の高い看護実践に取り組みながら、院内のスタッフに向けて、精神科看護に関する教育や指導の役割を担っています。
具体的には、院内で精神疾患や薬物療法、看護ケアに関する講義を行ったり、現場でスタッフが「この患者さんにどのように関わればいいのだろう」といった疑問や困難さを感じている時に相談にのったり、助言をしたりしています。
他にも、看護学校での授業や地域でのメンタルヘルスに関する講義など院外での活動もさせていただいているため、その業務は多岐に渡ります。

精神科看護の現場で
大切にしていることは?

精神科医の中井久夫先生(1934-2022年)の言葉に「医者に治せる患者は少ない、だけど、看護できない患者はいない」という言葉があります。看護が持つ専門性や可能性を感じさせてくれる言葉として、いつも力をもらっています。
精神科で働いていると、治療がなかなか進まなかったり、困難なケースもあったりしますが、看護でできることはたくさんあります。患者さんとの対話と関係性を大事にしながら、その人が望む生活、その人らしい生活が送れるように関わっていくようにしています。

ワークライフバランスについて

患者さんの中には感情的に不安定な方もいらっしゃいますし、自分自身が情緒的に消耗してしまいやすいのは精神科の大変なところでもあります。だからこそ、精神科で働く人たちは、自分自身へのケアもすごく大事にしなきゃいけません。
幸い、精神科は残業の続くハードな職場という感じではなく、定時で上がれることが多いですし、休みもしっかり取れるので、オフの時間を自分自身のケアに回せます。
私自身、子育て世代ですが、急な休みが必要なときも、部署内があたたかく対応してくれるので、ワークライフバランスが取りやすい職場だと感じています。

1日のスケジュール

  • 08:30
    出社・申し送り
  • 08:50
    ショートミーティング
  • 09:00
    バイタル測定、日常生活のケア、診察の補助
  • 12:00
    昼食配膳、食事介助
  • 12:30
    昼休憩
  • 13:30
    カンファレンス
  • 14:00
    日常生活のケア、診察の補助
  • 17:00
    退勤

就職活動中のみなさんへ

私は看護は技術も必要ですが「寄り添う」ところに本質があると思っています。精神科で働いていた看護師が別の科に移ると、普段通りに対応しているだけなのに、「あなた優しいのね」「気にかけてくれてありがとう」と言われることがよくあると聞きます。
精神科は細やかな観察力と豊かな人間性が培われますから、患者さんのささいな変化に気づいたり、声を掛けることが自然とできるからなのかもしれません。これは看護師にとって重要なスキルであり、私自身も患者さんに寄り添う中で成長できたところだと感じます。
ですから、看護師のキャリアの中で一度は精神科を通っておくことはおすすめです。