第28回日本看護管理学会学術集会に参加して

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「看護のルネサンス」~より自由に、より人間らしく、看護を描き出す~

という題名で、先日8/23~8/24と名古屋国際会議場で行われた

第28回日本看護管理学会学術集会に参加してきました

学術長講演では「看護師は患者を守るために『ケアの割れ目を見つけてはうめていく』ことができる。」という話題から

「病院という施設を取りまとめ、一体に張り合わせ、一つの有機的組織体として機能させているのは、看護師に他ならない」というルイス・トーマスの話も引用されながら

看護師が行う仕事の一つは『場をまとめること』であるという話がありました。

 

その後2日間を通して、各会場で様々な講演やシンポジウムなどが行われ

自分は、看護マネジメントリフレクションやコンピテンシー研修

石垣ゼミの皆さまによる看護倫理の話

VUCAの時代を生きる看護管理者の話

などなど、沢山の話を聞くことが出来ました。

特にその中で、パネルディスカッションの「コロナ禍を超えた今、医療提供体制はどう変わったか」

という演題が印象的でした。

コロナ禍から病院の生き残りが厳しくなっているという今の医療をとりまく現状が大きく取り上げられ

医療再編の波の中で、経営状況が厳しい病院が統合や機能再編をしながら

なんとか維持しているという話題から

「職員に選ばれないと病院が生き残れない」という話しがありました。

 

そのためには、職員の働きがいを向上させ

インナーブランディングで病院経営を人材で支えていくという話しがとても興味深かったです。

 

インナーブランディングについては

組織が組織内に向けて自組織の理念やブランド価値を伝えて浸透させる活動です

これは昨年参加した管理者研修での「理念」の伝え方にも大きく繋がりますし

「ESなくしてCSなし」という「顧客満足度を高めるために、従業員満足度の向上が必須」という話しにもつながると思います。

その自組織のブランド、自組織の強みを組織内に発信していくということの重要さを痛感しました。

 

当院でいえば、地域に根差した精神科病院や認知症高齢者のケアによる地域貢献が大きいと思いますが

職員に向けた当院の価値については、一般急性期の病院に比べて、圧倒的に残業が少なく

趣味的活動などの余暇活動などが全力で楽しめることや

高いワークライフバランスが確保されていることなど

この強みも組織の中でスタッフが意識できること

そしてわかりやすく発信できるようになっていくことなどが重要だと感じます。

 

もちろん、教育体制をさらに充実させて、認定の取得や研修参加などの

キャリア支援もさらに重要になっていくと思います。

 

沢山の有意義な学会でのシンポジウムやパネルディスカッション

一般演題など沢山聞くことが出来ました

(会場のクロークには、物凄い数のスーツケースが所狭しと置いてありました。)

 

ちなみに学会などの出張での楽しみは、研修の内容だけではなく

その土地の楽しみもありますよね

ある意味これもWLBの一つかと思いますが、沢山の学びの後は少し楽しみも待っています

 

会場は「名古屋国際会議場」という場所でしたが

すぐ近くに「熱田神宮」がありました。

人間、年齢を重ねると自然と神社仏閣への興味が沸くようになっているのでしょうか

若い頃に比べて、そういう世界に近づいているという一面もあるのかもしれませんが

この熱田神宮、日本の三種の神器の一つ「天叢雲剣(草薙の剣)」が祀られています。

 

先日「祇園祭」の話題でも出ていたスサノオですが

そのスサノオが出雲国でヤマタノオロチを退治した際に、ヤマタノオロチの尻尾から見つかったとされている神剣です。

 

天叢雲剣=アマノムラクモ・アメノムラクモという語源については

ヤマタノオロチの頭上にはいつも雲がかかっていたという話しや

山陰では曇りの日も多いことから名付けられたという説があります

神社のしめ縄にも、雷を模した「紙垂」と言われたものが下げられていますが

昔から、稲作とも結びつきの深い神道では「雨」や「雲」というのは

大事なモチーフだったことでしょう

 

その熱田神宮ですが、夜の参拝もすすめられていて、静かな夜間にもお参りをさせていただきました。

三種の神器の力も少し授かり、その後名古屋と言えば「名古屋城」

 

「尾張名古屋は城で持つ」という言葉も有名ですが

名古屋のシンボル、名古屋城も見てきました。

 

2日間の学会出張ですが、公私ともに充実した2日間を過ごすことが出来ました。

 

ただ、この熱田の力が大きすぎたせいでしょうか

新潟に戻る帰りの特急が、雨の影響で長野の塩尻辺りから遅れはじめ

松本駅では完全に停車してしまいました。

 

「長野松本間の運転を見合わせています」というアナウンスのもと

大きな荷物を抱えたまま、夜の10時に松本駅に放り出されてしましました。

(  この写真は松本駅で降ろされて途方に暮れている人の数々です)

 

結局、この日は新潟に帰ることが出来ず、急遽松本のホテルで一泊して

翌日に帰ることが出来ました。

 

いや、人間いつ何が起きるかわからないものですね

 

名古屋での学び、今後の色々に活かしていきたいと思います。

あ、復命書を書くの忘れてます